墨出し作業と仮囲い
墨出し
設計図面に明記している寸法線の数字が外壁や内壁の通り芯を表します。この通り芯の寸法線を現場に移すという作業が、墨出しという作業になり、そのライン(基準線)を芯墨と呼びます。
それからもう1つ、水平高さを設けたライン(基準線)をレベル墨といいます。
住宅の場合は全て丁張りから、高さや通り芯が追い出せます。
建築工事の基本は全て、芯墨、レベル墨からなりたつもので、ここから現場の本体作業が実動していきます。
例えば住宅の場合、まずは丁張りから基礎の掘削ラインや、建物の位置を確定する外周部分の型枠の位置、鉄筋の立ち上げ位置、ベースコンクリートを打設した後の、立ち上り壁の型枠の位置など、作業の始まりを示す非常に重要な役割を持っています。
仮囲い
仮囲い
特に大型の工事をする場合によく使用しますが、隣地境界や道路境界付近に設けた建設現場の外周を囲うフェンスや柵、壁パネル状の囲いのことを仮囲いといいます。
特に外部への配慮として危険を伴う工事現場と、きっちり線引きをしないと、重大な第三者災害を招く恐れるがあるので、それぞれ現場の規模や状況を考慮し、仮設計画を立てた上で設置します。
又その他の目的として、関係者以外の立ち入りを防止することや、工事の際に発生する騒音や粉塵軽減への対策、資材や材料・ゴミなどの飛散防止対策、現場の中が丸見えになることを防せぎ、現場周辺の景観を損なわないようにするためなど、このような沢山の役割を果たす目的があります。
近年では、特にパネルゲートを使用する現場では、さまざまな工夫がされていて、工事現場のコーナー部分(死角)に通行人同士の衝突事故防止に効果的な透明の仮囲いや、イラストが描かれた仮囲いを設けるなど、工事現場のイメージアップに繋げる目的も視野に入れて、設置を行うようにしています。