⑥木工事内部造作についての流れ
木工事内部造作についての流れ
⑥ 続いて『▶②建て方~木工事外部仕舞いからの流れ』のページ内容からの続きとして、建物内部側の造作工事である、軸組工事や耐震金物の取付けなど~木工事完了までの工事内容のポイントと工期を、六段階目として詳しくまとめてみました。
まず木工事による、屋根下地・鼻隠し・破風板の取付けを完了し、屋根工事を平行に行なえるようにします。
【木工事:ケラバ側杉破風下地及び耐火破風取付施工状況】
次に外壁と内壁の軸組工事といって、木造在来工法の生命線となる耐震性、耐久性を確保する耐力壁という壁を設けていきます。
この耐力壁とはどのようなものかというと、柱と柱の間の軸組の中に、筋交いという斜めの突っ張り材と、耐震金物といって、土台と柱・柱と筋交い(下部)・梁と柱・柱と筋交い(上部)に、それぞれ数値の違う強度を持った引っ張り金物を適所に設け取付けた壁、又は構造用合板などの取付けを、定められた釘で打ち付けた壁を耐力壁と呼び、どちらも横揺れの力に対しての水平力に耐えるための壁になります。
間取りにより筋交いの場合は厚みや本数なども異なるので、性能もそれぞれ場所により変わります。
【木工事:筋交い取付施工状況】
その耐力壁の性能と強度を表す数値を壁倍率と呼び、壁倍率による耐力壁の性能により、壁量が決まります。
耐震金物についても同じく、軸組計算図により種類や取付場所を確認しながら、取付け工事を行っていきます。
【木工事:柱脚・柱頭 筋交プレート及び耐震金物取付施工状況】
軸組計算書は工事着工前の建築確認申請書の中の提出書類の一つで、その添付申請した図面をもとに、前述の内容による軸組工事完了後に、建築主事や確認検査機構により中間検査を行います。
中間検査の内容は単純に軸組計算書に基づき、筋交いと耐震金物の取付けが、図面通りに間違いなく現場に反映できているかを確認することが第一の目的になります。
もちろん検査に合格すれば合格証が交付されます。
⦅補足として説明として、このように一般的な木造住宅(在来軸組工法)では、水平力のみに対して必要な壁量を求めるための、壁量計算を採用していますが、大型の木造建築や公共施設になってくると、水平力や鉛直力に対して、建物の構造が安全であるかを確かめる構造計算を採用しています。⦆
建物の主軸となる軸組工事が完了したあとは、基本的に外壁仕上げを優先して工事を行っていきます。
その外壁工事の詳細は、(▶別ページ③の外部仕舞いによるラス地張りまでの流れ)を参照、さらに外壁工事完成までの工事の詳細は、(▶別ページ④~⑤の外壁ラス張り~左官塗り下地~塗装工事他までの流れ)を参照することで、それぞれの工事内容が少しは解ると思います。
では本題へと戻して、内部造作による木工事のおおまかな作業手順ですが、基本的に 床組 ⇒
まず床組を先行する理由は、内部の造作作業を行う中で基礎の状態のままでは、基礎コンクリートの≒400㎜
しっかりと所定の計画する床高さまで床上げを行い、
床組の使用材料と施工手順としては、
【木工事:床大引き取付及び床用断熱材敷設施工状況】
この木工事による外部仕舞い完了後からの床組作業に入っていくタ
【給排水設備工事:床下給排水管施工状況】
その後にユニットバスの据付けを行い、
【住宅設備機器工事:ユニットバス据え付け施工状況】
床張り仕上げが完了したあとは床養生を行い、
【木工事:1F無垢床張り及び床養生完了】 【木工事:2F無垢床張り及び床養生張り状況】
次に断熱工事を内断熱工法により行った場合、
【外壁断熱工事:1F・2F壁用断熱材100㎜取付施工状況】
次に1階と2階の天井木下地の造作を行い、
【木工事:1F天井下地施工状況】 【木工事:窓枠材取付施工状況】
次に1階と2階の天井のクロス下地となる耐火ボードの張り付け又
【木工事:天井耐火ボード9.5㎜張り施工状況】
次に1階と2階の壁に、
【木工事:壁耐火ボード12.5㎜張り施工状況】
最後に床と壁の取合い部分の床巾木を取付け、
ここまでの、内部造作による床組~