家の本体価格以外の予算とは?【後編】

家の本体価格以外の予算とはの後編では、残りの▶概算資金計画書の中の、住宅ローン手数料、その他保険料、火災保険料、祭事費用、カーテン代、照明器具代、エアコン代、家を建てた後の引っ越し代等をご紹介いたします。
住宅ローン手数料、その他保険料
住宅ローンを契約し、金融機関から融資をする際には、色々な諸費用がかかってきます。
まず住宅ローン保証料といって、住宅ローンを返済出来なくなった場合に、本人に代わって保証会社が金融機関にローンを返済する制度、すなわち保証会社に保証を依頼する費用が必要になります。
(※但し保証会社への返済義務は新たに発生します。)
しかし、金融機関によっては住宅ローン保証料が不要な場合もあり、保証料の扱いがそれぞれ異なります。
まずその中で大きく①保証料型と、②融資手数料型の2種の仕組みに分類されるので説明しておきます。
①保証料型とは...もともと住宅ローンを借入れるベースであり、保証料を借入れ金額の約2.2%程度必要とし、それに事務手数料を加えた組合せ内容が保証料型となります。
上記内容による例として、住宅ローンの借入れ金額を3000万円とした場合に、3000万円×2.2%で66万円となり、それに事務手数料が約3万円~5万円程度必要になります。
そこに住宅ローン契約印紙税の2万円が加算になり、合計金額約70万円前後の諸費用が必要になります。
(※司法書士への登記費用約10万円程度も別途費用にて必要になりますが、別項目にて内容は記載しています。)
②融資手数料型とは...単純に保証料型の真逆になります。
保証料は不要になるかわりに、
上記内容による例として、
(※
それぞれ保証料型、融資手数料型と簡単に説明をしましたが、数字だけをみると金額に大差はありませんが、内容を比較するとそれぞに大きな違いがあるので、メリット、デメリットとして取り上げてみました。
保証料型のメリットとして、一番のメリットがローンの繰り上げ返済により、戻し保証料を受けることができます。
保証料が一部返金されるということになります。
例えば、おおまかに言うと、3000万円の借入金額を10年で返済した場合、約20万円前後の費用が返金されるという内容です。
次に融資手数料型のメリットですが、保証料を必要としている保証料型よりも、ローン金利が安くなるところが一番のメリットです。
これは戻し保証料が無い(繰り上げ返済をしても返金が無い)ことにより、金利を下げることができます。
ただし今説明した戻し保証料が無い部分に関しては、デメリットになってしまいます。

以上により一部金融機関の例をあげてみましたが、それぞれ金融機関により異なる部分もありますが、住宅ローンを検討する際は、諸費用や金利以外にも、ローンの返済期間や戻し保証料があるかどうか、ご自身に対するメリット、デメリットをしっかりと把握し、住宅ローンを実行するようにしてみましょう。
新築の火災保険料を想定しておきましょう
保険料金にははっきりとした相場はなく、建物の構造や規模、所在地又は保険期間など、ご自身の環境に伴う補償内容によりかなり差はでてくると思います。
その火災保険ですが火災保険と聞くと火災のみによる損害だけの保険と思っている方も多いと思いますが、実はその他の代表要素として次のようなものがあります。
落雷、風災、破裂・爆発、雹(ひょう)災、雪災、水災・水漏れ、破損・汚損、盗難、物体落下、集団行動による暴力行為や盗難など、このように幅広く分類されています。
又、地震保険は別枠になりますが、もしもの時の安心感やメリットなども大きいので、費用は加算になりますが、火災保険とセットで地震保険も加入することをお勧めします。
『そこで保険料を抑える考え方として、多少なり次の要素は抑えておくと良いでしょう。』
1.ご自身の所在地では発生しにく災害要素を外す事です。
例として、比較的標高が高い場所なら水災を外す、隣地との距離があれば類焼損害は外すなどの事は、視野に入れて検討すると良いでしょう。
※但し保険料を抑えるために補償要素を削減しないようにしてください。
2.火災保険の契約を短期契約せずに、10年の最長での契約にする事により保険料は安くなります。
※但し契約内容を忘れてしまう傾向にある為、定期的に確認をしましょう。
3.融資銀行以外(ご自身で行う場合など)での相見積を取る。
金額も違って当然ですが、補償の内容や範囲の確認をする事による、比較材料として検討する事ができます。
4.高額な補償に対して、保険に自己負担を設定する事で、保険料を安くする事ができます。
以上の内容になります。
このような内容から火災保険の金額を想定してみます。

この内容で約20万円前後は必要になります。
又、その他自身の条件に当てはまるものがあれば、任意で水災・水漏れ、物体落下、盗難などの組合せを考えていかなければなりません。
もちろんその場合は補償要素が多くなるので、さらに5万円、10万円と保険料も高くなっていきますが、損害が発生してしまった場合を考えると、かなり安い費用になるので、火災保険に関しては金額よりも、ご自身にあてはまる補償要素を重視するようにしましょう。
祭事費用
建築工事を行うにあたり、家の繁栄と工事の安全をお願いする儀式があります。
その代表する儀式が地鎮祭、上棟式になります。
地鎮祭に関する費用は、別項目の中で紹介している通り、神主さんへの謝礼で約3万円~5万円程度、近隣挨拶廻りの粗品で約5千円程度までになります。
次に上棟式と呼ばれる、新築工事(上棟)をお祝いする儀式があります。
地域により異なりますが、一昔前(約20年前以降)までは、ご家族以外に親戚は勿論の事、大工の棟梁、大工職人、現場監督、設計者、工事関係者など、神主さんを呼ぶ事もあり、大々的に行われ、参加者は30人以上を超える事も良くありましたが、現在はかなり簡略化されていて、ご自身の手により済ませる方もいるぐらいです。
一般的に現在の上棟式は工事関係者、若しくは大工の棟梁などにより、簡易的に上棟式を行うことが多くなっています。
建坪30~40坪での新築工事を例にあげた場合の費用として、上棟式に用意するお供え物(お酒やお米、鯛、野菜、果物など)で約1万~2万円程度必要になり、工事関係者に渡すご祝儀の相場として、棟梁に3万円~2万円、各大工さん1万円~(約6名)、楊重レッカー5千円~、現場監督他工事関係者5千円~(約2名)と、聞かれた場合は相場としてこのように返答しています。
但し年齢層や、建物の規模によっては逆にお客様自身の面目が損なわれないような、ご祝儀の相場は返答しますが、そういった方はある程度ご自身で、ご祝儀の相場を判断されることが多く、例にあげた費用より多くご準備されています。
このようなことから、地鎮祭と上棟式による祭事費用の一般的な相場は、最低でも15万円以上は確保しておく必要があります。
ちなみにご祝儀の金額に関しては、現在は昔に比べてかなり安くなったと思います。
カーテン代
照明器具代やエアコン代と同じく、カーテンの費用は品物のグレードや数量、それぞれの価値観などによりかなり金額に差が出てきます。
又、このカーテン取付工事により、かなりインテリアの仕上りは左右されてきますが、全ての部屋においてグレードの高い商品を取付けるのではなく、主要となる部屋(特に1階部分のお客さんを招いたり、人の出入りが多い場所)に関しては、せっかくなので少し見栄を張った豪華なカーテンや、ブラインドなどのオシャレな商品を選定する事をお勧めします。
このように1階部分に少し贅沢な商品を選定し、インテリアの質を高めてその他水廻りや廊下、2階の各居室などに量販店などのお手頃なカーテンの取付を行うと、より意味のある有意義なお金の使い方が出来るのではないかと思います。
但しせっかくの新居なので、量販店で即購入し取付作業を行うのではなくて、一度内装工事業者さんなどに、室内のイメージや予算などを伝えた上で、工事をするしないは別として、プレゼンテーションや見積書、カタログを提出してもらって商品などの確認、ベースとなる基本的な考え方を一度確認する事をお勧めします。
そうすることにより、商品の種類やイメージも分かりやすくなり、そこから金額の調整も兼ねて、ある程度知識を持ったなかで商品を吟味することができるようになります。
このような考え方で、建坪30坪前後の木造住宅2階建て新築住宅による予算として、最低35万円以上の金額は想定し、確保しておく必要があると思います。
照明器具代
カーテン代やエアコン代と同じく、照明器具の費用は商品のグレードや数量、それぞれの価値観などにより金額にかなり差が出てきます。
・シーリングライト
・シーリングファンライト
・ダウンライト
・スポットライト
・ダイレクトレール
・ペンダントライト
・ブラケットライト
・シャンデリア
商品を適材適所で、好みやデザイン性などは考えずに、照度計算のみで機能と安価ベースでプレゼンテーションを想定した場合、建て坪30坪前後の木造2階建て新築住宅による予算として、最低30万円以上の金額は想定し、確保しておく必要があると思います。(※但し外構工事に伴う照明器具工事は省いています。)
エアコン代
カーテン代や照明器具代と同じく、エアコンの費用は商品のグレードや数量、それぞれの価値観などにより金額にかなりの差が出てきます。
そのことから、部屋の大きさによる容量(馬力)が大きくなるほど金額も高額になり、近年はさまざまな機能を兼ね備えたエアコンが販売されているため金額差も大きくなる傾向があるといえます。
例えば有力な機能として、省エネ、人感センサー、空気清浄、加湿、自動洗浄機能などがありますが、その中でLDKあたりの一番人が集まる使用頻度の高い部屋に関しては、このような機能性の高いエアコンを選定することもお勧めです。
その他居室に関しては、それぞれ冷暖房が備わった最低限の機能があるエアコンを選定しても十分な位で、それにより費用対もかなり抑えることができます。
このような考え方で、建て坪30坪前後の木造2階建て新築住宅による想定金額を専門工事業者ベースにて算出してみました。

①20畳LDK= 25万円前後
②和室6畳= 7万円前後
③2階寝室6畳 =7万円前後
④2階子供室6畳×2部屋 =14万円前後
⑤取付工事費= 1,5万円~3万円まで (階数や設置場所、配管長さ、化粧ダクトカバーの有無など、状況によりさまざまです。)
①~⑤の小計=60万円前後
合計金額= 65万円前後(税込)
想定金額ですが、やはり費用に関しては家電量販店などで依頼した場合のほうが金額は安くなりそうです。
又、その他工事として、最近ではあまり無いと思いますが、進んでお勧めできない後施工によるスリーブ配管(壁穴開け)工事が必要になる場合があります。
上記の想定金額には計上していませんが、工事内容に価値ある工事の提供をしている新築物件(気密住宅や断熱機能を売りとし、差別化を図る建築業者)などは壁内への施工精度や技術的な管理チェックなど、日々の管理業務を大切にしながら建物の完成にまで至るので、安易に外壁に穴を開けることを嫌います。)
その理由は機能的な部分が低下したり、不適切な場所に穴を開けることによるトラブルの要因の一つになるからです。
エアコン業者はもちろん基本的に自分達のその分野しかわからないので、建物の壁内構造や機能などに全く関心を持たず簡単に外壁に穴を開けて工事を行いますが、本来ではありません。
やはり建築工事前のプラン計画を決定した流れで、エアコンの配置計画、コンセントの位置など、それに今説明した後回しになることが多いスリーブ配管の仕込工事は、必ず建築工事中に平行して行ってもらうようにして下さい。
但し、既存建物によるリフォームや改修工事でのエアコン取付の場合は、もちろん後施工になるため例外になります。
最後に取り付ける場所が困難な場合や、スリーブ配管工事が必要な場合などは、金額面は高くなりますが、やはりご自身の建物の構造を一番熟知している工事を請けた建築会社、若しくは建築工事に携わっている専門工事業者に依頼することが賢明になります。
家を建てた後の引っ越し代
建築工事関連の話と少し離れますが、家を建てた後に新居に移るための、ご家族で最初の大きな作業として少なからず必要となる費用です。
まず引っ越し料金の仕組みとして把握しておきたい要素を、大きく4つの項目に分類してみました。
①実費・・・引っ越しのトラックやスタッフの人件費になります。もちろん運ぶ荷物が多くなるほど手間がかかるため、人数が必要になればなるほど料金がUPになり、それによりトラックの大きさや台数などにも影響してきます。(一般的なスタッフの人件費として1日8時間以内で1万円~1,5万円程度になります。)
②移動距離による運賃・・・基本的に移動距離が短い場合は時間による料金計算、長い場合は距離で計算を行うので、近場での引っ越しの場合は、自家用車などである程度手ごろな荷物や、貴重品などを運ぶことで費用を抑えることが出来ます。
③割増料金・・・繁忙期(3月~4月)や土・日・祝日、対応する時間帯などにより料金が加算になります。
④オプション・・・特別な所持品に対して発生する料金になります。例えば、ピアノの運搬やエアコンの移設、バイクなどの輸送、不要品の処分、その他高額な備品の運搬など、通常では行わない特別な作業に発生します。
このように何となく分かるような項目でしたが、引っ越しする際は作業人数や荷物の量や質、運搬するトラックの大きさや台数、さらに距離が遠くなればなるほど手間がかかり高額な料金になります。
まずは引っ越し前の料金相場の確認として、引っ越し業者から早めの相見積り(最低3社取り比較)を取るようにしてください。
その準備が出来た上で実際の訪問見積りの際に、一番安い見積書を見せて値段交渉をするというようなアプローチの方法をとるようにしましょう。
各社ある程度の引っ越し料金に相場はありますが、本来これといった決まった金額はありません。

私も2度の引っ越しを経験してる為、経験者として相見積りによる値段交渉は推奨します。
これらにより想定する費用ですが、各ご家庭の諸事情により大きく変わりますが、目安のシミュレーションとして4人家族で3LDKからの2t車トラック2荷台分ので50㎞内外の運搬距離として、約10万円~15万円までの予算を想定しておいて十分でしょう。