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信頼できる外構業者

信頼できる外構業者

外構工事の特徴として、前置きでも説明しましたが、業者側からする目線として、一般住宅の外構工事は居住空間に携わる工事ではないため、悪い表現にはなりますが、かなり誤魔化しがきく作業になり、仕事内容によっては技術力と知識はほぼいりません。

 

 

その理由として、外構工事は建築工事とは違い、居住空間ではないため常に目に付く場所ではないので、クレーム対象になりにくいということが大半で、作業内容に関しても、内容が細かすぎず深すぎない作業として取り扱え、作業も手掛けやすくなることと、質の悪い外構業者なら、エクステリア部材である、フェンスやカーポートなどのアルミ材による、完成直後のキズや凹み、無理のある仕上げ方法などでもあまり気にしない傾向にあり、『どうせ傷がつく、すぐに汚れる、ここなら見えない』などの理由により軽作業なら、自ら仕上げた工事を軽視する業者も少なくはないです。

 

ケンシン
ケンシン
ここでよくある一事例として、ブロックを主体に積み上げ、左官仕上げを行い綺麗に仕上げた門構えをよく見かけますが、クラック防止を視野に下地強化を行う知識もなく、そのままブロックに左官処理などによる仕上げ工事を行った場合、経年により必ずブロックの継ぎ目(ブロック状)でクラックが発生します。

 

しかし実際は住むにおいて、少しのクラックなら意外とそこまでは目が行き届かない方が多く、又はこんなものかと思うことが普通なのか?

 

 

では逆にこのようなクラックが、建物室内の壁に数ヶ所でも起きたとしたらどうでしょうか。

 

 

又この前述に述べたようなクラックが、どちらも同じく3年前後で起きた場合、同じクラックとは受け止めにくい感覚になり、いつも目にする室内壁のクラックに対しては、クレームを投げているのではないでしょうか。

 

 

もう一事例として、同じくよくあるブロック積み工事になりますが、ブロックを積み上げるにあたり、必ず縦・横にモルタル目地ができますが、そのブロックを積みあげていくのに使用する接着材料がモルタルになります。

 

 

モルタルとは、セメントと砂と水を調合し作られるものですが、気温や日当たりなどの乾湿差と、モルタルの調合不具合(水分量が多い場合)などの悪条件が重なり合ったときに、白華という厄介な現象が起こります。

 

 

この白華現象とは、セメントに含まれる水酸化カルシウム等のことで、セメントと水が反応し消石灰となり、消石灰が水に溶け込んで、カルシウムイオンと水酸化イオンになり、その水が表面に流れ出て、その表面に出た水に空気中の二酸化炭素が溶け込んで、カルシウムイオンと反応して炭酸カルシウムとなり起きるものです。

 

 

モルタルやブロックを簡単に施工するにあたり、本来は材料に対しての水の量や施工時期、天候や気温などを十分視野に入れて作業を行う必要性があって、このように誰もが簡単に作れるモルタルやブロックの積み上げ、フェンスの取付け、タイルの張り付けなど、実は基本となる注意すべき知識も必要になり、その上で工事を行うことが重要になります。

よく冬場の作業で、モルタルが硬化しにくい時期のブロック積みや、その翌日の天候が雨模様であっても、ある程度モルタルは硬化すると考えるため、作業終了後又は、ブロックの積み上げ途中も含め、施工中のブロックへのシート養生を行わずに現場を後にし、予定通り翌日は雨ざらしのままの状態になっていて、そのブロックの穴に水がたまったまま放置しているなどの、典型的な素人作業を行っている現場もよく見かけます。

 

ケンシン
ケンシン
管理不足によるその結果、やはりよく目にする化粧ブロックやブロックのモルタル目地から、まばらに白い粉状のものを発生させた、白華現象という起こるべくして起きた、本来施工不良としか思えない工事を、普通に一般住宅を手掛ける外構業者は行っていることが多いです。


このように外構工事になると、建築工事の細かい施工不備とは異なり、実際に前述に上げた一事例が、引き渡し後一年以内で発生していても気付くのはまれで、不備が起きていても数年経過したのちに、お隣さんや身内、友人などに不備のある状態を知らされることも多く、それでも放置しておく人もいて、

 

 

さらに年数が経過するほど、外構に関しては特に執着がなくなる傾向があるようで、あまり施工不良とした感覚にはならなく、外的要因により起きたものとして捉える方が大半なのではないかと思います。

 

 

このような理由から、なかなか外構業者の中にも建築工事に携わる左官工事などをベースとした、常にコンクリートやモルタルなどの練り物を扱う、基礎知識を持った外構業者は数少ないと思います。

 

 

しかし、最低限そのような類いの知識と技術を持った外構業者への依頼と、又は片付け、清掃、養生関係などの雑作業にも配慮がとれる、外構業者への工事の依頼ができれば、より確実な仕事をしてくれると思います。

 

 

何事も最初が肝心で、任せきりにならないご自身の知識と要望を打ち明けることが、施工業者への工事内容のハードルを上げることに繋がります。

 

 

すなわち前述の要望の一つとして、こんな風にブロックに左官仕上げを行った後、経年によりクラックが起きますか、又は起きるのであれば、起きない工事内容の提案をしてほしい、又はブロックを積み上げたモルタル目地から白い粉が出るようなので、出ないように工事をしてほしい、

 

 

又はブロックを施工するにあたり基礎の断面図やどのような施工を行うのか、特にブロックの高さが高い場合は、地震や外的要因などにより倒壊の危険性も十分に考えられるので、このような最初の意志表示や、工事内容の確認などは凄く大切になります。

 

 

最初から全てにおいて任せるのではなく、要望を伝えた中のでの打ち合わせにより信頼関係が築けるものなので、その築けたあとは全てお任せする、それが外構業者に限らず、本来仕事をする側のモチベーションを上げる秘訣と言えるかもしれません。

 

 


ちなみに外構プランは重要になり、例えばその外構業者の提案をどうしても採用したいのなら、まず今上げた施工内容の確認と工事の方法をしっかりと確認し、ご自身の要望も伝えることにより、外構工事の中に、仕事がやれる職人ではなく、仕事ができる本職さんの選定を求め工事を行うことを実行してください。