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坪単価だけで建築会社を選別してはいけない理由とは

まず坪単価とは、建物の価格をその計画する建物の坪数で割った価格を表します。

 

 

この坪単価はあくまで参考価格とし認識しておかないと、実際に契約をして家を建てる際に、坪単価に含まれていると思っていたのに、坪単価に含まれていない金額が後々加算される場合があり、計画する建物の予算を圧迫する可能性がでてきます。

 

 

そこで今回は、坪単価で見極めたい4つの大切なポイントをご紹介します。

表面化で坪単価を鵜呑みにすることだけは避けましょう。

・まず1つ目が、建築工事以外の外廻りの設備工事や配管工事による付帯工事と、照明器具・エアコン・カーテン、工事全体に対する諸費用などは通常坪単価に含まれていないことが多く、このような項目を坪単価に含む含まないによりかなり坪単価に差が出てきます。

 

 

建物の規模やそのグレードにより巾は広いですが、注文建築の目安的な相場による坪単価を60万と設定した場合、これよりかなり安い、若しくはかなり高いなどの場合については、そのような項目の有無について必ず確認する必要があります。

 

 

 

 

・2つ目が、坪単価の算出する基本設定による違いになります。

 

 

建築会社により通常床面積に含まないポーチや吹き抜け、インナーバルコニーなどを施工床面積として坪数に含め算出しているしていることがあるため、坪単価がに違いがでてきます。

 

 

もちろん床面積が広くなればなるほど坪単価も安くなる傾向になるので、算出する範囲とその基準を必ず確認するようにしましょう。

 

 

 

 

・3つ目が、設備機器による坪単価の変動になります。

 

 

例えば30坪の同じ大きさで、同じ間取りの2つの建物に、一つは高価なトータル400万円のキッチンとユニットバス、洗面化粧台やトイレを設けた場合と、もう一つはグレードを抑えたトータル200万円の設備機器を設けた場合に、建物は同じ大きさでも、このように設備機器の単価に大きな違いがある場合、もちろん単純に400万円の設備機器を設置する建物の方が坪単価はあがります。

 

 

又その逆の発想もあり、例えば設備機器をまったく同じ200万円の金額で設けた2つの建物で、それぞれ30坪・40坪と面積が異なる場合、建坪30坪の設備機器の坪単価は、200万円÷30坪で約6,7万円になります。

 

 

もう一つの40坪の建物での設備機器による坪単価は200÷40坪で5万円になり、同じ設備機器の場合は坪数が増えるほど、坪単価は下がる傾向にあります。

 

 

 

 

・4つ目が、建物の形状と仕上材料による坪単価の変動です。

 

ケンシン
ケンシン
一番費用のかからない建物の形状として、屋根はシンプルに変則化させない、外壁についても同じく無駄な出入りをなくし、総二階をベースにすることにより、基本的にコストを抑えることができます。
 

 

すなわち、建物の大きさが同じでも、複雑化した屋根の形状や、外壁の出入り、又は特殊なサッシや外壁・内装に使用する材料の違いにより、材料代や技術的な面での手間代が違ってくるため坪単価も必然的に変動します。

 

 

 

 

・まとめとして、このように家を建てる場合によく耳にする坪単価ですが、あくまで他社物件などと比較する目安金額として参考にするもので、家を建てる坪単価はそれぞれ条件も違うので、表面化で坪単価を鵜呑みにすることだけは避けましょう。

 

 

建物を計画する上で、前述の確認も踏まえながら、少しでもご自身の思い描く理想の建物を具体化できた時が実際の坪単価になり、又思いを具体化することにより、初めて相見積などの比較できる題材として、現実的な金額を比較することができると思います。