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空間を演出する窓の数と大きさ、その配置関係の大切さについて

空間を演出する窓の大きさ、その配置関係の大切さについて

まず健康で快適な生活を過ごすためには、窓の設置による配置計画は欠かせません。

 

 

大きければ良い、小さければ悪いなどというものではなく、窓の必要性とその役割を理解して、窓の配置計画を行います。

 

ケンシン
ケンシン
必要性については、光を取り入れるための採光、空気を入れ替えるための通風換気、圧迫感を軽減するための開放感、景色を見る眺望、法的な部分で設置する排煙機能や非常用進入口を兼ねた役割がありがあります。


 

その中の採光量に関しては、建築基準法の規定として、居室床面積の7分の1以上の基準値をクリアとし、窓開口面積を設ける必要があり、換気に関しても居室床面積の20分の1以上の基準値をクリアとして、窓開口面積を設ける必要があります。

 

 

そのような窓ですが、種類としては次のようなものがあります。

 

 

1. 掃き出し引違い窓  : 外部から室内への出入りが可能になる、一般的に採用されることが多い窓で、特にリビング、ダイニングへの採用が多いです。気密性は他の窓に比べて高くありません。


2. 引違い窓  : 居住するにおいて一番実用性があり、一番採用されることが多い窓ですが、その名の通り引違いの構成による窓になるので、掃き出し引違い窓と同じく、気密性は他の窓に比べて低いです。


3. 出窓  : 外壁から突き出した窓になり、機能的には引違いタイプのものや、開閉不可なFIX窓などがあります。


4. 滑り出し窓  : 縦長形状で左右に開く窓、又は横長形状で上下に開く窓をいいます。気密性やデザイン性も良いため、最近の住宅によく使用されています。


5. FIX窓  : 基本的に採光や眺望のみを目的とした、開閉できないアルミフレームにガラスをはめ殺しにした窓になります。


6. 上げ下げ窓(シングルハング)  : 引違い窓を縦にしたイメージで、2枚のガラス窓を上下に並べた縦長の窓になり、その下部分のみが上下に動く窓になります。


7. ルーバー窓  : ブラインド式にガラスを重ねて形成した窓になり、バンドル操作によりガラスが上下に開閉します。比較的水廻りに採用されることが多いです。


8. トップライト(天窓)  : 天井に設ける明かりを確保するための窓になり、採光量は壁に取付けた窓よりも約3倍程度の明かりを確保できます。


9. フルオープンウィンドウ  : 折れ戸式やスライド式になる開口部分の広いフルオープン型の窓なり、特にリビングへの設置要望が多いです。

 

 

このような沢山ある種類の中にも、さらに窓本体とガラスの断熱等級や、色目とデザイン性を考慮しながら、ご自身のプランにバランス良く計画しながら配置していきます。

 

 

ではどのようにバランス良く計画的な配置を行うのかになりますが、もちろん窓それぞれの機能を把握した上で、出来るだけ窓サイズを合わせることを意識しながら、窓の取付け高さと、取付ける縦ラインを揃えることにより、外観が整いスッキリとした仕上がりになります。

 

 

締まりある外観を求めるなら、必ず窓ラインを意識しながら計画を進めてみてはいかがでしょうか。

 

 

次に窓の形状になりますが、例えば四方ある外壁の一面に、縦長の窓や横長の窓をそれぞれ別のタイプの窓で、まだらに配置した場合、よほどそのようなアンバランスな窓の配置を逆手に取り、建物に上手く取入れ計画しない限り、なかなかスッキリと見栄えの良い外観には仕上がりにくいと考えます。

 

 

ある程度室内の機能性と、相性を兼ねることができる窓を選定した上で、外観の形状を縦長タイプの窓で揃える、又は横長タイプの窓で揃えるなど、各外壁面で窓の形状タイプを揃えることにより、デザイン性も良くなります。

 

 

次に窓の数になりますが、物件により採光を確保するためなのか、必要以上に窓の数が多い建物を見受けることがあります。

 

 

確かに明るく換気性もあり眺望性も良い思うのですが、多すぎると違和感が出る場合があります。

 

 

又機能的な部分として、窓は暑さや寒さ共に、外壁部分よりもかなり熱損失が大きいため、無駄に冷暖房効率にも影響を与えてしまいます。

 

 

必要な場所に、必要な機能の大きさのものを、最低限設置する事が基本となります。

 

 

次に利便性を考慮した配置についてのポイントですが、やはり採光を確保する上で、日中でも明るく照明いらずの計画をするべきでしょう。

 

 

特にLDKや居室などはもちろんの事、北側に集中しやすい水廻りや、階段室などは暗くなることが多いのでさらに注意を払い、周辺の立地条件や建物の配置をよく理解しながら、採光を取り込むように計画しましょう。

 

 

さらに同じく、立地条件と建物の間取りから生み出される、風通しの良い窓の配置の計画と、隣地や人通りなどからの目線を外し、室内が丸見えにならないような位置や大きさを検討し、配置するようにしましょう。

 

 

次に室内空間の美観を損ないがちな、家具や家電関係の配置についての失敗事例から、特に現状ある家財類をそのまま設置するにあたり、予定外の家財配置や、元々決めていた家財の組み合わせの変更により、計画した窓に重なってしまうことが稀にあります。

 

 

これは横巾の寸法による事例なりますが、高さによる失敗例もあり、窓に限らず室内の建具などの取り合いにも起きることです。

 

 

このようなことが起きると、見た目はもちろん、使い勝手にも支障をきたす場合もあるので、計画する窓の位置に対して、どのようなサイズのものを、どこにどれだけどのように設置するか、必ず設計計画をする中に話を持ち込み具体化を図りながら、窓のサイズや配置を考えるようにしましょう。

 

 

最後に防犯面ですが、採光が良く、風通しの確保ができる窓の配置にしても、外部からの人目につかない場所で且つ、侵入しやすい場所への配置になると、空き巣に狙われる確率が高くなります。

 

 

そのような死角になる場所には、見た目を気にすることなく防犯ガラスやシャッター、面格子を付けるなどの対策も踏まえ検討するようにしましょう。

 

 

このように、大きさや配置により、見た目の印象や建物本体へのさまざまな影響を与える窓になりますが、全体のバランスを上手く考慮しながら、なにを優先にするのか、なにが必要のかをイメージしながら配置することができれば、快適な空間を常に体感し自己満足感も得られると思います。