縄張り丁張り掛け(水盛り遣り方) 作業状況
縄張り丁張り掛け(水盛り遣り方) 作業状況
どんな作業をするのかというと、出来上がった設計図面の中にある敷地図に計画している建物を、実際に建てる敷地の中へ映すという作業で、地面に建物の外壁となる部分を繩やビニールテープなどの紐状の物で四周へ張ることにより、建物の形状や大きさ、敷地に対しての位置関係を表現し、実際のイメージや、設計図面との相違はないかなどの、工事着工前における大切な確認作業が行えます。
これを縄張りといいます。
続きに行うのが、丁張り掛けという作業なります。
特に基礎工事に欠かせない、基礎天端の高さや、基礎の根入れ深さ、外周部分の縦の壁、横の壁の通り芯の位置又は、その交点となる角度(直角90度)の確認など、といった建物を建てるにあたっての、基準情報の位置を控えた仮設工作物です。
具体的には上の写真のような仮設工作物になり、建物の外周部分から役1m程度離れてかつ、外周部分を平行に、木製の杭を役3本程度地面に40㎝程度真っ直ぐに打ち込んだ後、実際に建てる建物の現場状況の基準となる水平高さを決定し、杭にしるしを付けていきます。
次にヌキ板(水平ヌキ)と呼ばれる巾90㎝、厚み1.2㎝、長さ4mの材木を必要と思う長さにカットし、その材木を先程打ち込んだ杭のしるしへ取り付けていきます。
そうすることで、真っ直ぐな長い材木が空中に浮いた状態になって水平に固定されていきます。
その仮設工作物を、四面若しくは四角に配置し、その水平に配置した水平ヌキ(材木)から左右に糸を張ることによって、建物の中央や端部など全てにおいて、その糸から、水平な高さを拾い出すことができます。
又、その水平ヌキ四面の天端に建物の横の通り芯と、縦の通り芯を出すことができるので、この時に必ず横の通りと、縦の通りが垂直なっていることを確認しながら、ヌキの天端にしるしをつけていくようにします。
この工作物があることにより糸を張り、建物の通りと、角度に狂いがないか、高さは間違っていないか、などの確認と、地面に出した作業する位置がわからなくなっても水平ヌキから糸を張ることにより、通り芯などの位置関係を復元できるというメリットがあり、非常に役にたつ仮設工作物として、今でも活躍しています。